みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
日本でも梅雨入りが始まっているみたいですね!
私が日本に帰る7月頭はまだ梅雨の最中でしょうか…。
さて今回は、まずみなさんにクイズを出したいと思います。
① ボンベイ(Bombay)
② マドラス(Madras)
③ カルカッタ(Calcutta)
④ バンガロール(Bangalore)
⑤ グルガオン(Gurgaon)
これらは何の名前でしょうか??
そう、インドの都市の名前ですね。
1度は聞いたことのある名前が多いのではないでしょうか?
私は歴史の授業でマドラス、ボンベイ、カルカッタの名前と位置を必死に覚えた記憶があります。
実はこの5つ、すべて「旧」都市名なんです!
では、現在の都市名は?みなさん全て答えられますか?
正解は、
① ボンベイ=ムンバイ(Mumbai)
② マドラス=チェンナイ(Chennai)
③ カルカッタ=コルカタ(Kolkata)
④ バンガロール=ベンガル―ル(Bengaluru)
⑤ グルガオン=グルグラム(Gurugram)
です。
②のマドラスとチェンナイなんて面影もなくて、名前だけでは同じ都市だとは思えませんよね!
バンガロールやグルガオンは今でもこの名前で呼ばれているのをよく聞くので、私もこれが旧都市名だとは知りませんでした。
なぜインドでこのような都市名の改称が行われてきたのでしょうか?
それは、インドがイギリスの植民地であったことに関係しています。
話がややこしくなりますが、実は昔から現地で使われていた呼び名(つまり現地語での名前)は、現在の都市名の方でした。
その現地語の名前が、イギリス統治のなかで英語の発音で読み替えられ、定着したものが旧都市名(一番初めにあげたもの)なのです。
そう考えると、旧都市名から現在の都市名に改称したというよりも、もともとの現地語に根差した都市名に戻したというほうが正確な表現ですね。
英語表記はイギリスによる植民地支配を思い起こさせるため、そこから脱却しもともとの呼び名を取り戻そうとする動きが1990年代頃のインドで起こっていました。
そして1995年にボンベイがムンバイへと改称され、そのほかの都市の改称も徐々に行われるようになったのです。
改称前後の地図を見比べると、表記が変わっているのがわかりますよね。
カルカッタ→コルカタ改称前後の地図。よく見ると他の都市の名前も変化している。
(出典:Wikimedia Commons)
実は①~⑤は改称が行われた順番に並んでいます。
グルガオンがグルグラムへと改称されたのはつい最近、2016年のことです!
日系企業が多く進出している都市なので、当時は住所を変更したりと現地に住んでいる日本人も大変だったようです。
例として5つの都市を挙げましたが、このような動きは他にもたくさんの都市でおこっています。
私がよく行く都市はコルカタですが、そこではあまりカルカッタという旧都市名を使っている人を見かけない印象です。
5月にムンバイに行った際には、ボンベイという旧都市名を使っている人を何人か見かけました。
人によっては旧都市名のほうがなじみがある、という人もいますよね。
特に、比較的最近改称されたベンガル―ルやグルグラムなどは、バンガロールやグルガオンという旧都市名で日本人にも定着している気がします。
私が特に旧都市名が定着しているなと感じるのは、空港にいるときですね。
街中では旧都市名を聞かないコルカタでさえ、飛行機に乗る際によく目にする、空港を表す英字3文字の略称(羽田ならHND)に関しては「CCU」のままです。(ちなみにムンバイも「BOM」です。)
正式にもとの都市名に戻されたとはいえ、旧都市名は様々なところで残っていると言えますね。
今回はインドの都市が持つ2つの名前の関係と、なぜ現在の都市名に改称されてきたかについて紹介しました!
名前が変わっても都市自体が変わるわけではありませんが、やはりその地に根付いた名前で世界に認知されるということは、現地の人にとっては嬉しいことですよね!
みなさんもぜひ、これらの都市名を覚えてみてください!