ジュニ@ビシュナプールコロニー

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インドワークキャンプ団体namaste! のメンバーが、現地で村人にインタビューを実施しました!

学生インタビュー編 第5弾をお届けします。

 

【基本情報】

名前:ジュニ・カリンディ(Juni Kalindi)
年齢:55歳
家族:コロニーでは一人暮らし
住んでいるところ:ビシュナプールハンセン病コロニー

 

ジュニさんは一見寡黙なおばあちゃんですが、初対面のキャンパーのインタビューにも長時間付き合ってくれて、部屋の中に入らせてくれたり、持ち物を見せてくれたりと、とても優しい方でした。途中お米を見せてくれたのですが、バラバラとたくさん床にこぼすので、インタビューをしたキャンパーは拾うべきか悩みながら見ていました。

 

【インタビュー本文】
―こんにちは!今からインタビューをさせてね。
―ジュニさんは、ビシュナプールコロニーに来る前はどこに住んでいたの?
他の村に住んでいたよ。

―そうなんだ。今は一人で暮らしてると思うんだけど、昔住んでいたところでは家族はいた?
夫と子どもがいたよ。夫といつ結婚したかは覚えていないけど、15歳で子どもを産んだよ。

―15歳で出産したってことは、結婚はそれより若い時だったんだね!
―今も家族に会いたいと思うことはある?
いいや。家族は私を追い出したんだ。今でも家族に追い出された時を思い出すと胸が苦しいよ。

―そっか。それは辛い経験だね。
―家族に追い出されたのはハンセン病にかかっていたから?
そうだよ。ハンセン病には13歳の時にかかったんだ。住んでいたところにはハンセン病コロニーがなくて、住む場所を探してビシュナプールに来ることになった。今も後遺症に苦しんでいるよ。

―後遺症かあ。手と足がとても痛そうだね。
指は欠けているし、皮膚が痛むこともあるんだ。年のせいもあって、今は歩くことさえできないよ。

 

―歩けないと生活が大変だよね。どうやって生計を立てているの?
物乞いだよ。体力的にも週2回しかできなくて、一週間にRs. 200~300(350~500円)ほどしか稼げないけどね。あとは政府の支援で米をもらっているんだけど、質が悪いんだ。

―物乞いって駅とかバスストップ(バスターミナルのこと)でやるんだよね。どうやってそこまで行くの?
歩けないから村人に手押し車で運んでもらうんだ。

―手押し車???
これだよ。(向かいの倉庫から出して見せてくれる)これに私が入って村人に押してもらうんだ。

―初めて見た!こんなものがあるんだね。

手押し車。ジュニさんはこれで物乞いに出かけている

 

―最後に、あまり気持ちの良い質問じゃないと思うんだけど、ジュニさん自身は差別を受けたことはある?
昔は手が触れるのを嫌がられたよ。直接触れるどころか、私が触れたお金さえ嫌がられた。今はビシュナプールコロニーのおかげでこの町では買い物ができるようになった。

―……ということは他の地域ではそうじゃないんだ。
他の地域、特に故郷にはハンセン病コロニーがないから、まだまだハンセン病に対する理解が足りないんだ。

―なるほど。ビシュナプールコロニーの存在は大きいんだね。
―長い時間インタビューに付き合ってくれてありがとう!また遊びに来るね!

ジュニさんの部屋。一人で暮らしているとはいえ、広さは4畳もない

 

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