【基本情報】
名前:ディレン・カルモカル(Dhilen Karmocal)
年齢:76歳
家族:妻、息子、孫2人(彼以外の家族はケトラプール村に住んでいる)
住んでいるところ:マニプールハンセン病コロニー
出身:プルリア県ケトラプール村
【簡単な説明】
ディレン・ダドゥー* はマニプールハンセン病コロニー内のOld Age Home** に暮らしています。
私たちがキャンプでコロニーに滞在した際は、断水や停電の時に設備を直してくれたり、とっても頼りになるおじいちゃんです!
*ダドゥー… ベンガル語で「おじいちゃん」の敬称。
**Old Age Home… マニプールコロニー内の独居老人施設。
ハンセン病回復者に限らず、マニプールコロニー以外の村から来た入居者の方々が暮らしています。
【インタビュー本文】
ーディレン・ダドゥー、お久しぶりです!元気にしてた?
久しぶりだね、元気だよ。
ー(インドの青空を見て)すごくいい天気だね〜!インドは暖かそう。
ー今日はダドゥーの日々の暮らしや人生について聞かせてください!
さっそくですが、マニプールコロニーに来る前はどこに住んでいたんですか?
ケトラプールという村に住んでいたよ。ケトラプール村はハンセン病コロニーではない、普通の村なんだ。
ーケトラプール村について教えてください。
ケトラプール村はマニプールコロニーから20km離れたところにあるんだ。大きさは普通の村くらい。村人は農家になることが多いかな。
ー普段はどんな生活をしていますか?いつもの一日の過ごし方を教えてください。
~ディレン・ダドゥーのデイリールーティン~
6:00 |
起床、朝食をとる |
8:00 |
他の入居者とおしゃべり |
10:00 |
入浴 |
12:00 |
昼食 |
13:00 |
自分の部屋でリラックス |
16:00 |
共用ルームでエクササイズ |
18:00 |
テレビを見る |
20:00 |
夕食 |
《6:00》起床、朝食をとる
《8:00》他の入居者とおしゃべり
《10:00》入浴
《12:00》昼食
ーディレン・ダドゥーの好きな食べ物は何ですか?
魚が好きだな。チキンよりも好き。
ー魚はよく食べるんですか?マニプールではあまり見たことがないかも。
以前は毎週日曜日に魚料理が出てきていたんだ。特別な時に食べることが多いね。
《13:00》自分の部屋でラジオを聴いたりしてリラックス
《16:00》共用ルームでエクササイズ
ー例えばどんなエクササイズをするんですか?手足のストレッチとか?
1時間のヨガ教室があって、それに参加しているんだ。ヨガ教室の後は、他の入居者たちと散歩に出かけるよ。
ーヨガ教室!どこか別の村から先生が来ているのですか?
いやいや、マニプールコロニー内にヨガの先生がいるんだ。Old Age Homeのスタッフ、ウッジョルが先生だよ!
《18:00》テレビを見る
ーどんなテレビ番組を見ているのですか?
Bangla serialと呼ばれているドラマをよく見るかな。
《20:00》夕食を食べ、就寝
ーマニプールコロニーへはどのような経緯で来たのですか?
23歳の時にハンセン病になり、周囲の人から差別を受けるようになった。
当時はオフィスワーカー(DBC)だったけど、職場でも嫌われるようになり、仕事を辞めた。
でも生計を立てなきゃいけないから、家でできる仕事を始めようと思い、鍛冶職人になった。鉄材を切ったり、鍋を作ったりしていたよ。
でも村人からも拒絶されるようになって、同じ池で水浴びすることを許されなかったり、水をくませてもらえなかったりした。髪の毛も切ってもらえなくなった。
それで、マニプールで髪を切ってもらうようになったんだ。その時に、「マニプールに住むといいよ、みんなあなたを無視したりしない」と聞いて、マニプールに移り住んだんだ。
ー仕事について詳しく聞かせてください。
7th gradeまで学校に通ったあと、Rukni駅で日雇い労働をしていた。その後、DBC職員向けのコックとしてオファーがあったんだけど、教育を受けていたからオフィスワーカーとして採用してもらった。10年か、12年くらいは勤めたかな。
ーマニプールに住んでみて、どうですか?
マニプールは好きだよ。みんな自分のことを受け入れてくれる。
Old Age Homeの人々とは隔たりがなく、家族と住んでいるような感覚がする。
ー家族について教えてください。結婚されていますか?
うん、ハンセン病になる前に結婚したんだ。奥さんと息子と、12歳と13歳の孫もいるよ。家族はみんなケトラプール村に住んでいる。
ー家族とは今も連絡を取れていますか?
家族とは仲がいいよ。息子はよく電話をくれる(2,3か月に1回)し、年に1回、2日間家族に会いに村に行くんだ。2か月前にも会いに行ったよ。
昔は村の人たちから拒絶されていたけど、最近は教育のおかげでハンセン病への理解も進み、環境が改善している。村の人たちも受け入れてくれるようになったから、村にも行くことができているよ。一部の人たちからはまだ理解はされていないけど…
ー日本人キャンパーとの思い出は何かありますか?
パーティーで歌やダンスを披露してくれたのを覚えているよ。
ー嬉しい!名札を作ったり、わらび餅を作ったのを覚えていますか?
覚えているよ、名札はまだ飾っているよ。わらび餅はおいしかったね。
(ワークキャンプで作った名札。アロモニさんのを持ってきて見せてくれた)
ーディレン・ダドゥー、今日はインタビューに参加してくれてありがとうございました。
またマニプールに会いに行きます!