インドの大気汚染事情~首都デリーの大気汚染が今やばい!~

カテゴリー:NPO法人わぴねす / インドあれこれ

 

んにちは、かじこです。

タイトルから、やばい!とか使っていますが、それくらい大変なことになっています。

 

 

 

首都デリーは、数年前からPM2.5の数値が大幅に上がっていて、

インドでも1,2を争うほどの大気汚染がひどい大都市と言われているところ。

 

 

 

そんなデリーの政府が緊急事態宣言を出すほど、現在大気汚染の状態が悪化しているそう。

 

 

 

現在私は数週間日本に帰ってきているところなのですが、

こんなニュースを見つけましたので、私の経験と一緒に報告します!

 

 

 

デリーの大気汚染事情

 

 

BBCニュース 11月1日

Millions of masks distributed to students in “gas chamber” Delhi

『何百万個ものマスクを“ガス室”デリーに住む学生らに配布』
https://www.bbc.com/news/world-asia-india-50258947 

 

~高性能マスクをつけるデリー住民(上記事より引用)~

~スモッグで前が見えないとても危険な道路状態(同上)~

 

 

 

 

ショッキングなタイトルから始まるこのニュース。

内容をまとめると、

 

 

 

・危険とされている空気中の粒子状物質(PM2.5)レベルがWHOの定める安全基準の約20倍に。

・500万個ものマスクが学生に配られる。

・学校も少なくとも11月1日~5日の5日間は閉鎖。

・建築物の施工も少なくとも1週間はストップ。

・花火は禁止。

・限られた車両のみ走行の許可が与えられる。

 

 

 

どえらい緊急事態やないか。日常生活さえ送るのがままならない状態だなんて。

読んでるだけで恐ろしい…。

 

 

 

この記事では、WHOはこの数値は1日の平均値を25(立法メートル)までに抑えないといけないところをPM2.5の数値が533まで上昇したと紹介されています。

 英語の記事ですが気になる人は読んでみてください。

 

 

 

トップの画像は、デリーのすぐ近くのグルグラムで駐在している日本人の友人を2017年に訪ねた時に、(ほぼ強制的に)つけられたPM2.5を防ぐことのできるマスクです。

 

グルグラムには日本企業も沢山あるので日本人の方も沢山町中で見かけましたが、見る人見る人みんなこの(まるでクチバシのような)マスクをつけていて、本当にびっくりしました。

 

逆に友人は、私がマスクも何もしていない状態で現れたことに、非常にショックを受けていました…。

 

2017年でこうでしたから、今はもしかしたら企業が休み、外出禁止令などを出しているところもあるかもしれませんね。

 

 

 

ちなみに、この写真は今デリーに滞在している友人から送ってもらったデリーの様子(ニューデリー駅周辺のホテル屋上より撮影)。

 

 

 

 

スモッグが立ち込めていますが、彼曰く、空気は重い感じは相変わらずするけれど昨日雨が降ったから少しましとのことでした。

 

 

毎年冬(11月、12月)になると大気汚染が悪化すると言われてニュースになるデリーですが、原因としては急激に増えた自動車の排煙に加えて、この時期特有の、近隣の州であるウッタルプラデッシュ、ハリヤナ、パンジャーブなどで行われる焼き畑農業が主な原因だそうです。

 

 

高等裁判所がこれらの州での焼き畑について制限をかけたそうですが、記事を見てもそれがどこまで効力があるのかは定かではありません。

 

 

 

 

ちなみに、わぴねすが活動している西ベンガル州やその州都コルカタは、(いい意味でも悪い意味でも)外資系企業や工場の誘致があまり進んでおらず、大都市の中でも経済発展が遅れている印象を強く受ける場所です。

 

(コルカタは植民地時代はインドの首都だったにも拘わらず、ですよ!デリー、ムンバイ、ハイデラバードなんかと比べると都市のインフラ整備などがなかなか進んでいません。)

 

 

 

ただ、約10年、日本と行き来しながらですが、活動してきて最近気づいたことがあります。

 

 

 

私がインドで風邪をひくときは、まず『鼻水』と『のどの痛み』『咳』から始まる、と。

そして薬を飲んでも飲んでも治らない…。

2016年には、鼻水と咳が1か月以上続き、とうとう高熱も出始めたので、インドで初めて入院もしました。

 

 

 

つい先日も9月末に鼻水・のどの痛み&熱を伴う風邪をひき、この間10月末に帰ってきて日本の薬を飲むまでずっと完治しませんでした。

10月の半ばには、咳がひどすぎて、とうとう喘息治療の為の吸引機を吸わないといけないくらいに悪化しました。

でも日本に帰国したらすぐに小康状態に。日本の薬(きっとインドで購入していた薬より弱い)を飲んですぐ完治しました。

 

 

 

 

…これって大気汚染の影響じゃない…?!?!

と今更気づく私。

 

 

 

西ベンガルは他の州や都市に比べて、大気汚染の状態がまだましなことは知っていましたが、

それでも私の体、特に気管支あたりは多大な影響を受けているのかもしれない…!

そんな折に上の記事を読んだものだから、本当に戦々恐々としました。

(あ、そういえば…冬にデリーに行くと必ず私は風邪をひいている…と今気づきました!怖すぎる…)

 

 

 

わぴねすのオフィスはド田舎にある(コルカタから電車で3時間半)とはいえ、

まだ舗装されていない道も沢山あるから砂埃はすごいし、

ゴミもそこら中に落ちているから、環境的にいいとは言えない場所です。

 

 

 

マスクをつけること、体調を崩さないように免疫力を高く維持することの大切さを改めて強く感じました。

状況によっては、うちの団体も空気清浄機なんかの導入も考える必要がありそうです。(日系企業の駐在員の方は基本的に使われているイメージです)

 

 

 

 

ちなみにこちらが、各都市の本日の大気汚染数値です。(air-quality.com )

このサイトにどこまで信ぴょう性があるかは謎ですが、インドの環境省的なところなどがソースとして挙がっているので、100%嘘というわけでもないかなと。

AQIだけでなくPM2.5の数値も参考にしてみてください。

 

 

 

*東京

 

 

 

 

*コルカタ

 

 

 

*デリー

 

 

 

 

…ちなみに、世界で最も大気汚染が進んでいる都市ランキング30中、22もの都市がインドという恐ろしい記事もありますので、よければ見てみてください。

https://www.theguardian.com/cities/2019/mar/05/india-home-to-22-of-worlds-30-most-polluted-cities-greenpeace-says

 

 

 

インドにこれから(特に冬の時期)来る皆さん、大気汚染にやられないように、色々な対策をされることをお勧めします。

 

これからのインド、そして世界の行く末が余計に恐ろしくなった梶田でした。

 

では!

 

 

 

 

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