カテゴリー:NPO法人わぴねす
こんにちは、かじこです。
今日は3日ぶりの水浴びをしました。
出張先のマニプールコロニー、水も電気もとぎれとぎれだったので浴びれなかったのです…。
いつもは言葉通りの「水浴び」なのですが、もう限界です。別の理事は12月でも水で体を洗っていたそうですが、私は無理です。5日前に試して、死ぬかと思いましたから。
てことで、鍋と相棒のケトルでお湯を沸かし、水と足すことで、ぬるま湯浴びをしました。
なかなかイケていた…
これからは毎日これで乗りきります。(笑)鍋もケトルも小さいから、十分なお湯を沸かすには30分位かかるけど・・・
~ぬるま湯作成セット~
さて、今回の約2週間に渡る出張のもう一つの目的が、世界的に有名な日本人バイオリニスト 五嶋みどりさん が主催する、社会的弱者の人々が住む村、学校などで演奏会を開催するInternational Community Engagement Programのウェストベンガル州コーディネートをしているからです。
このプログラムは、社会的弱者の人々に、音楽の良さや、音楽によって人と人がつながる面白さ、アナタは一人じゃないよ、と伝えることを目的で開催されています。その趣旨に賛同したわぴねすは、当団体のカウンターパートナーであるスダカールさんと一緒にコーディネートの役割を請け負うことになりました
ご紹介いただいた笹川記念保健協力財団のみなさん、ありがとうございました!
プログラムは12月に、ドゥルガプールコロニー、ピアルドバコロニー、ビシュナプールコロニーの3箇所で開催されるのですが、私が担当しているのは、そのコロニー3か所の村長とのやり取りと、コロニーのどこで開催するのかという会場提案です。
プログラム主催の方々が事前にコロニーに足を運べるわけではないので、村長とも関係ができていて、且つどのコロニーにも、ワークキャンプやリサーチのために少なくとも数日間は滞在したことのある私が、この建物、この広場はどうですか?!と提案するのです。(笑)
こう書くと、ちょっとバカみたいな役割ですが、弦楽器はもともと音が大きいわけではなく、且つマイクを使わないで演奏したいという希望なので、地味に会場提案が難しかったりします。(笑)
が、伊達にコロニーを回り、住み込んで、調査やキャンプしながら村人と踊り狂うパーティをやってきたわけではありません。(笑)
プレキャンプやワークキャンプの一プロジェクトとして、滞在したコロニーでは村人と親睦を深め楽しい時間を共有するために、コロニー内でパーティを開催するのです。ソーラン節などを本気で踊ります。インドの人々はみんな踊るのが本当にうまい!
~踊る学生メンバーと村人 みんな笑顔が最高~
~私も踊る。1年半前の写真だが、歳をとったのでもうこんな芸当できるか分からない…~
ここは頑張り時!と思い、色々頭をめぐらしています。てことで、村長との話し合いと、会場の最終チェックの為に、仲良しのスボとドゥルガプールコロニーとピアルドバコロニーを弾丸で訪問してきたのでした!
(ビシュナプールコロニーは出張でないときは毎日滞在しているので、例外です。(笑))
まず、ドゥルガプールコロニー。
1年半ぶりの訪問です。比較的発展しているコロニー。人口は200名程で、みんな元気そうでした。
政府や企業から支援をもらえたそうで、新しいコミュニティホールや小学校の増築、鶏舎、養殖のための池などが作られていて、発展ぶりに本当にびっくりしました!
〜建設中の鶏舎〜
〜魚の養殖のための池〜
〜新しいコミュニティーホール〜
ただ、やはり家屋の状態は変わらず悪く、またコロニーから最寄りの病院まで1時間程かかるため、急病者が出た時やお産の際とても困るという話を聞きました。そのために亡くなった方もいるそうで…。※なぜそんな遠くにコロニーがあるかというと、これも土地問題が関係しており、追い出されて最終的に定住できたのが、今の場所だったという事です。
〜ドゥルガプールコロニーの家〜
以前から理事の中で構想が上がっている、TOTO(インドの市民の足である電気式3輪タクシー。窓はない)を何台か譲渡もしくは貸出し、ドライバーとして働いてもらう就労支援プロジェクトをこのコロニーで行えば、緊急時にも対応できるなぁ…とちょっと構想が膨らみました。
~バッテリーで走るエコ な乗り物TOTO~
家屋もどうにかしたいですが、もっとひどい状況のコロニーは沢山あるので、なかなか手が出せません…。し、様々な企業から支援を受ける努力を村人自身がしており、その甲斐あって、新しく鶏舎や池などが建築されているので、みんなでお金を頑張って稼いで、家を直してもらいたいなとも感じています。
プログラムについての話し合いは順調に終えることが出来ました。
さて、次はピアルドバコロニーです!
ここも1年半ぶりの訪問。人口70名程の小さなコロニー。
何と誰も物乞いをやっていないという(いい意味で)驚きのコロニー!
町の中心街からかなり遠い場所、ジャングルの中にあり、物乞いをできるような場所が近くにないことから、色々な作物を育て、半自給自足をし、最低限必要な現金は、蚕業やマンゴー、鶏などを育てて得ているようです。
農業の仕組み、やり方がもう身についているこのコロニーの村人なら、キノコ栽培(現在ビシュナプールで行っている就労支援事業の一つ)もすぐ習得して育ちの良いキノコが栽培できるだろうな~と思ったり。
こちらのコロニーも、以前訪問したときより、若干ではありますが、農業の規模が拡大しており、発展していることが見受けられました。1年半前にはお金が無いため子供たちはみなハンセン病コロニーの子供たち専用児童養護施設に入所していましたが、今回は10人ほど見かけましたしね。
もちろんそれでもまだまだ、一般的な平均賃金まではほど遠いのですが・・・
プログラムについても、順調に話し合いができました。
久しぶりに訪問して感じたのは、どちらのコロニーも、それぞれ工夫をして、日々の生活を良くしようと努力している様が見受けられたこと。
わぴねすとしては、どのコロニーも大切に、活動をしていきたいと思っていますが、既に自分たちで前向きに努力しようと思えているか、そして何か行動を起こせているか、最低限の衣食住と、教育、医療を受けられる状況にあるかどうかが、各コロニーの今後の発展においてとても大切だと思っています。
また基本的にこれらを基準に活動するコロニーを選ぶようにしています。
その点でいうと、今回訪問した2つのコロニーは、わぴねすの支援の優先順位の中では高くないのかもしれませんが、彼らを前向きな気持ちを後押ししたり、どうしても自分たちではなんともならない課題に対して手を差し伸べることは考えていきたいと思っています。
…今回も長くなってしまいました。3つのコロニーで村人のみんなが素晴らしいバイオリンの音色に酔いしれることを楽しみに、あと少しですが準備していきたいと思います!
~出張報告シリーズはこちらから~
《出張報告①『大きくなくても、地に足のついた活動を積み重ねること』》
《出張報告②『新たなコロニーでワークキャンプが始動します!』》
《出張一時帰宅番外編『Children’s Day のイベントから「教育」について考える』》
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ご存知ですか?
世界には社会から隔絶されたハンセン病回復者の村があることを。
そこに住む人々が1日1ドル以下で暮らしていることを。
私たちはそんなハンセン病回復者のために自立支援活動を行っています。
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