リサーチ事業も大詰め!Nimpuraコロニーでのリサーチが終了しました! わたなべ(インターン日記 vol.142)

カテゴリー:インターン生日記 / リサーチ事業

 

みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。

今はリサーチはお休み期間で、コルカタで羽を伸ばしています。食べ物がおいしいです…!

 

 

 

気がつけばもう11月末、リサーチキャンプを皮切りに始まったリサーチ事業も大詰めになってきています。

11/30からまたリサーチが始まりますが、約1週間弱で全てのコロニーにおけるリサーチが完了する予定です。

 

 

 

そしてつい先日、リサーチ対象のコロニーの中でも最大級のNimpuraコロニーでのリサーチを無事終えました!今回はその様子をお届けしたいと思います!

 

 

 

 

Nimpuraコロニーって?

 

このコロニーは、コルカタから近く列車で2時間ほどのKharagpurという地域にあります。

かなり規模の大きいコロニーで、約230世帯が暮らしています。

 

 

 

実は6月にも1度インターン生が訪問したことのあるコロニーで、村長のLaxmanさんがとてもいい人!

 

コロニーリーダーとのミーティングにての1枚。左側手前から2番目の方が村長のLaxmanさん。

 

 

 

ハンセン病コロニーの村長ではありますが、コロニーだけでなく周辺のコミュニティに対しても様々な働きかけをしている人物で、リーダーシップがあるお方です。

Nimpuraコロニーは今まで見てきたコロニーの中でも特に、社会的に孤立しているのではなく周辺コミュニティとのかかわりが多い印象でした!

 

 

 

そんなNimpuraコロニーでリサーチをしてビックリしたのが、以下の3点です。

 

 

 

①コミュニティとしての成熟度が高い!

 

これまで見てきたハンセン病コロニーのなかには、1つのコミュニティとして存在はしているものの、周辺との関わりはあまりなかったり、コミュニティとしてうまく機能していないようなコロニーもありました。

 

 

 

しかしこのNimpuraコロニーでは、コロニー内に委員会を設置していたり、若者を中心に構成される「クラブ」と呼ばれる集まりが様々な活動をしていました。

コロニー委員会では毎月ミーティングが開催され、そこでコロニーの重大事項を話し合ったり、コロニー内で何か問題が起きたり困っている人がいるときに委員会が解決の手助けをしているそうです。

 

 

 

クラブでは、コロニー内の道やダストビンの清掃活動をしたり、スポーツやゲームをみんなでしたり、献血呼びかける活動(なんとコロニー内だけでなく周辺コミュニティにも呼びかけを行っているそうです!)をしたり、様々なことをしていました。

 

他のコロニーにもいわゆる「クラブハウス」と呼ばれる建物があったりするのですが、基本的に若者のたまり場になっていたり、一体何のために使用されているのかわからないことがほとんどでした。

 

 

 

Nimpuraコロニーのクラブは正式に政府にも登録されているクラブで、今回初めてこのように精力的に、活発に活動しているクラブを見ることができたのが新しい発見でした!

ちなみにインドの多くの村(コミュニティ)にはこのようなクラブが存在しているそうです。

 

コロニー内にあるクラブハウス

 

 

 

 

②政府や他のNGOからの支援をたくさん受けている!

 

コロニー内を見てまわってると、他のコロニーにはあまりないものがこのコロニーにはたくさんあることに気がつきました。

ゴミを集めておくためのダストビンがある、排水のための設備が村内の大きな道路についている、トイレがたくさんある、水の供給源(水道)がたくさんある、などです。

 

排水設備

ダストビン

トイレ

 

 

 

他のコロニーだとこのような公共物や施設はあまりないことが一般的で、Nimpuraコロニーは特に公衆衛生的なものが他より発展しているなと感じました。

詳しく話を聞いてみると、どれも政府や他の支援団体によってコロニー内に設置されたもので、よく見ると支援団体の名前が書かれていることも。

このような支援をたくさん受けられているのも、最初に紹介した村長のLaxmanさんの働きかけのおかげでもあります。

 

 

 

しかし一方で、村人のなかでも居住環境には大きな差が存在していました。

エアコンを3台も持っている家庭もあれば、屋根はビニールでボロボロ、電気もガスもないという家庭も。

大きなコロニーになればなるほど、コロニー内に存在する格差も顕著になるということを再確認できました。

 

コロニー内でもかなりリッチな家族の家

土壁、ボロボロの屋根の家

 

 

 

③コロニーと周辺コミュニティの境界がわかりづらい!

 

これまでに調査をしたNabajibanpurコロニーやTantigeriaコロニーでも、コロニー周辺の空き地を購入して家を建て、外部から移り住んでくる人が増えていました。

同じ現象がNimpuraコロニーでの周辺でも起こっていて、しかもそれが他のコロニーよりも大規模に進んでいました。

 

 

 

2メートルほどの道を挟んで片側がコロニー、反対側は別のコミュニティという場所もあれば、ハンセン病コロニーに属する家のすぐ隣が実は別のコミュニティに属する家だった、など、

パッと見ただけではどこまでがコロニーで、どこからが周辺コミュニティなのか、本人たちに確認してみないとさっぱりわからない状況でした。

 

コロニーの目の前に建っている立派な家

 

 

 

現在はNimpuraコロニーの周りに200軒以上の新しい家々が建っているそうなんです。

通訳をしてくれているインド人に理由を聞いてみると、ハンセン病コロニー周辺の土地は地価が安いことが多いため移り住んでくる人たちが多いのではないかとのことでした。

コロニーの人々は明確に自分たちの村と周辺コミュニティを分けているようでしたが、差別に関する質問をしても「今は全く問題がないよ!」と答える人が多い印象でした。

 

 

 

 

これまでNimpuraコロニーの色々な特徴を紹介してきましたが、今まで見てきたなかで(インフラ的にも、コミュニティ的にも)一番発展していると言ってもいいコロニーでした。

しかし差別が完全になくなっているわけでもなければ、問題を抱えながら生活している家族もたくさんいるのが実態です。

このように大規模で、ある程度発展してきているコロニーに対してどのような支援やアプローチの形があるのか、考えていきたいと思わせてくれるリサーチでした!

 

 

 

次に行くコロニーのなかには(比喩ではなく)ジャングルの中にあるようなコロニーもあるとのことなので、これまでとはまた全然違った気づきが得られそうでとても楽しみです!

残りはあと4コロニー。規模が小さいコロニーばかりなのであと1週間弱でリサーチは終了する予定ですが、頑張っていきます!

 

 

 

それでは今回はこのへんで!

 

 

 

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