カテゴリー:インドあれこれ
おはようございます、かじこです。
ブログのPV数が増えてきたことに興奮して、ハイピッチでブログの更新を進めています。このペースが続けられるように、できるだけ頑張りたいと思っています。
はい、てことで今回は新しい税制「GST」について、私が調べた範囲なのでさらっとですが、お伝えしようと思います。
2017年7月から導入されたGST
これによって、インドでの生活費は地味~に上がりました。ホテルなんかはがばっと上がった印象です。
というより、しっかり税金を納めるようホテルや店が客に対してしっかり主張してくるようになったというか。(きちんと税を納めていない、超下級ホテルや小商店だとこれまでと変わりませんが。)
なので、継続的にインドに来ている私の感覚で言うと、色々高くなったな~という印象。これまでがいかに適当に運営されていたかという事ですね。苦笑
Goods & Service Tax(日本語では物品サービス税、消費税みたいなものですね)の略名です。
写真のように、全ての企業が、15桁の番号を振り分けられます。(GSTINと書かれている箇所ですね。)
名前の通り、ほぼあらゆる商品とサービスに課税されます。但し、軽減税率方式を採っており、%は商品によって異なります。
0%(例外措置)、5%、12%、18%、28%の5種類で、
品目をほーんのちょっとだけピックアップすると、
【0%】
生きた家畜・魚、生肉(冷蔵含む、馬と豚は除外)、ミルク、人毛、主な野菜、主なフルーツ、小麦粉、米、豆類など
【5%】
冷凍魚、加糖されたミルク、はちみつ、サンフラワーオイル、タバコの葉、核燃料等
【12%】
バター、ドライフルーツ、ソーセージ、ガーゼ、ボールペンのインク、ろうそく等
【18%】
コンデンスミルク、精製された砂糖、パスタ、カレーペースト、アイスクリーム、飲料水、ヘアオイル、ソープ等
【28%】
チューイングガム、ココアパウダー、甘味飲料、タバコ、ペンキ、化粧品類、花火等
とこんなかんじにカテゴリわけされています。商品によってはカテゴリに分別しきれないものや、カテゴリに存在しないものはどうするんだろうという印象を強く受けます。
日本とは全く異なる税制なので、私達ではあまり想像がつきません。
ちなみに平均税率は18%です。…高い!!!!
ホテルは一泊の値段によって税率が異なるようです。
以前は、州ごとに異なる税目で課してきたCSTやVATなど15を超える間接税がありました。州ごとに異なるため、商品にウェストベンガル州価格とハリヤナ州価格の2つが掲載されていることもままありました。
(州毎に異なる税金を記載しているガソリンスタンドの看板)
それをまとめることで、企業の税務処理の簡素化を図ることと、経済成長の後押しを目的としているとのことです。
色んな所で懸念されていたように、大混乱が起きているように感じます。(ちょっと前にあった突然の一部紙幣廃止と刷新の時よりかはマシな気がしますが…)
政府官僚の中でも混乱はまだ収まっていないようで、これからも微調整をどんどんしていくこととなるでしょう。
どうなんでしょう。
サイドビジネスを行っている、カウンターパートナーのオルン氏を見ていても、まだGSTの全てのシステムを分かりきっているとは全く思えない状況ですし、ホテルや商店、スーパーマーケットなどでも対応がかなり異なります。
買い物をした時に『正式なレシートを発行するとGSTを払わなきゃいけなくなるから(つまりお金かかるし納税の義務が発生して面倒くさいから)、レシートはなしでいいよね?』と言われたこともあります。(苦笑)
ちなみに、ビジネスをしているあらゆる人々は、月3回と年末1回の計37回もオンライン上で納税申告を行う必要があるそうです。
これじゃあ、導入前に大規模デモが起きるのも納得ですね。大企業であればなんとか対応できるかもしれませんが、家族経営の場合や中小企業の場合は、それだけで大変な労力がかかることになりますもんね。
また、GSTに「仕入税額控除(ITC)」が新たに盛り込まれました。
これは、企業は事前に必要な物品購入など仕入れのために支払った税を差し引いた税を納税すればよいというものです。
このため、企業は、GSTを順守しているサプライヤーから商品を仕入れようとするようになることから、今まできちんと納税してこなかったいわゆる地下経済の中小企業にとっては迷惑な話。という記事も見かけました。
極端に言うと今まで何でもアリ(笑)だったインドが、モディ首相による大革命によって、昨年末から様々な変化を遂げていて、私どころか、インド人もついていけない状況なのかなと。
ただ、今までのカオスが普通であった状態、ややこしくて面倒で不正が起きやすい部分を是正して、誰もが正しく納税し、それを元に国や経済が発展していく社会にしていくのはとても大切なことだと思います。
しかし、納税した貴重な税金は、富裕層や大企業の利益だけでなく、インドの大多数の層にあたる貧困層や、発展が遅れている地域の人々にもっと充てられるべきなのではないかと感じます。
モディ首相の任期はあと残り2年ほど。それまでにどんな政策が行われるのか、期待しつつ、ちょっと身構えながら(色々いきなり発表されるので)、これからも見ていきたいと思います。